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「子どもの権利条約」学習会~ひろげたい31条

「子どもと文化の NPO.Art31」の代表、大屋寿朗さんをお迎えして、「まなんでみよう 実はみじかな 子どもの権利条約」学習会のナルホド篇、2年前の学習会に続き、パート2を行いました。
講師の大屋さんが“子どもの権利のようなもの“を意識したのは小学6年生。親に言われた「子どものくせに」というくやしいことばがきっかけだとか。
まさに「子どもの権利」にターゲットをあてた大屋さんの人生のそんなエピソードを交えながら話が始まりました。

まずはパート1の復習、「子どもの権利条約」とは?
そして日本が条約を批准しているにも関わらず、国連から受けている「勧告」とは?
勧告は「日本の子どもたちが過度の競争的な教育制度のストレスからさまざまな苦しさを抱えているにも関わらず、日本は条約を守っていない」。
日本の子どもたちにとって、特に条約「31条」をないがしろにされ不登校、いじめ、自死などが増加していることを国連の勧告はきっちり指摘している、と話されます。
子どもの権利条約 31条とは「子どもにとって休息、余暇は必要で、遊ぶことを大切にされ、文化的な生活や芸術に自由に参加できる権利を持っている」という内容。
この権利こそが現在の日本の子どもにとって必要なのだ、とにこやかに語りつつも、大屋さんの31条への熱い想いは話が進むにつれ、聞いている者へどんどんと伝わってきました。

子どもは主体的な存在であり、子どもは今の幸せのために自分自身の時間を生きることが大事。
子どもは遊びの中からこそ好奇心、想像力を培い、自ら学んで育っていける存在であること。
それは決して「子どものくせに」と言われる存在ではなく、大人とパートナーシップをもって社会を豊かにしていく存在であること。などなど。
学習会のしめくくりは、そんな31条がありながら、日本では経済優先の社会の中で、企業社会は子どもをターゲットにした商品開発、また教育の産業化を図っている。
行政は夏休みを短縮したり、授業時間を増やしたりとまさに31条を逆行している。
そんな社会への認識、批判は2年前に行った学習会「パート1」では聞けなかったように思います。
それほど、子どもを取り巻く事態はひっ迫している、と伝えたい大屋さんの想いを私たち大人はしっかり受け止めて広げなくては、と強く思った学習会でした。

19時から山口市男女共同参画センターにて行った学習会には30名が参加。まだまだ多くの人に聞いてもらいたいお話でした。

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